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矯正歯科
矯正治療というと、歯並びを整えて見た目をきれいにするというイメージをおもちではないでしょうか。こうした審美性の回復も目的のひとつですが、もうひとつの重要な目的として、噛み合わせを正しくすることがあります。
歯並びが悪いと見た目にコンプレックスを抱くだけでなく、しっかり噛めないことで内臓に負担がかかる、肩こりなどにつながるなど、全身の健康に悪影響を及ぼします。審美性と機能性の両方を改善できるように歯並びを整え、患者さまが笑顔になれるようにサポートします。
悪い歯並びの種類
一言で「悪い歯並び」と言っても、ガタガタに並んでいるものや、上顎の歯が突出しているものなど、いくつものタイプがあります。患者さまの歯並びを拝見してどの種類の不正咬合にあたるか見きわめ、その症状に合わせた最適な治療をご提案します。
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叢生
多くの方に見られる不正咬合です。歯が生えるスペースが充分にないため、八重歯のようにデコボコに並んでしまう状態です。顎骨が狭い、または歯が大きいことによって起こります。
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上顎前突
一般的に出っ歯とよばれるもので、下顎の成長が不足している、上顎の歯が傾斜している、上顎が前方に出ている、といった症例になります。指しゃぶりや爪を噛む、口呼吸といった癖が原因とされています。
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下顎前突
下顎が前方に突出している状態で、顎が出ているように見えるためコンプレックスになりやすい不正咬合です。治療が難しいとされているので、早めに治療をすることをおすすめします。
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開咬
奥歯が噛んでいるにもかかわらず、前歯が噛み合わないで隙間ができている状態です。食事のときに食べ物を噛み切れなくなり、硬い物などが食べにくくなります。指しゃぶりや舌を突き出す癖などが原因となる場合があります。
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過蓋咬合
噛み合わせが深すぎる状態です。噛んだときに上の歯の後ろにある歯肉に下の歯があたるようになるため、前歯で食べ物を噛み切れなくなります。顎の発育にも悪影響を及ぼす可能性があります。
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空隙歯列
歯と歯の間に隙間ができている状態で、すきっ歯とよばれることも多いです。噛み合わせが深い、舌を前方に突き出す癖、歯が小さいといったことが原因として挙げられます。食べ物が隙間から外に出るなど、咀嚼障害につながります。
インビザライン
マウスピース型の矯正装置を使ったインビザラインは、プラスチック製の透明な装置を付けて歯を理想的な位置へ動かすものになります。歯型のデータをもとに治療のシミュレーションを作成し、段階ごとに少しずつ形が異なる装置を作ります。これをご自身で取り替えていき、歯を計画通りに動かします。
透明な装置で薄く加工されているので、装着したまま外出しても口元が気になりません。また、取り外しができる点も大きな特長です。食事を普段どおり楽しめ、歯磨きも天然の歯をしっかり磨くことができます。
インビザラインの特長
透明だから目立たない
インビザラインは透明なプラスチックで作られています。しかも薄い装置となるため、装着しても目立ちません。お出かけのときも他人の視線が気にならず、快適に過ごせます。
取り外せるから衛生的
マウスピース型装置となり、ご自身で取り外しができます。お食事のときは装置にわずらわされず普段どおり楽しむことができ、歯磨きも天然歯を丁寧に磨けます。口腔内が清潔になり、虫歯や歯周病のリスクを減らせます。
通院回数が少ない
ワイヤー矯正は調整のたびに通院する必要がありますが、インビザラインは治療段階ごとに使用する装置を複数枚お渡しし、ご自身で取り替えて装着します。そのため、通院の手間が省けます。
痛みを抑えた治療ができる
インビザラインを取り替える際は、形がわずかに異なる装置を装着します。ワイヤー矯正に比べると、矯正による力のかかり方が少なく、痛みも軽減されます。痛みが苦手で矯正治療を避けていた方にもおすすめです。
ビッグデータによるAI治療
インビザラインは、これまでの膨大な矯正治療のデータをもとに、患者さまの歯がどのように動くのかをAI処理によって予測します。信頼できる解析から患者さまの症例に合った装置を作り、計画通りに歯を動かします。
金属アレルギーでも安心
インビザラインはプラスチックで作られており、金属を一切含んでいません。ワイヤー矯正は金属製のため金属アレルギーの心配がありましたが、インビザラインはそうしたリスクがありません。
矯正治療の流れ
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Step 01
矯正相談
まずは、歯並びに関するお悩みや気になっている点をじっくりお伺いします。現時点で考えられる治療法や、おおよその治療期間についてご説明し、ご質問にも丁寧にお答えいたします。ご説明にご納得いただけた場合には、より詳細な状態を把握するための精密検査をご案内いたします。
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Step 02
精密検査
矯正治療を進めるために必要な詳細な情報を収集します。レントゲン撮影で歯や顎の骨の状態を確認するほか、CT撮影、歯型の採取、お口の中や顔の写真撮影などを行ない、多角的な視点から歯並びを評価いたします。
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Step 03
治療計画のご提案
精密検査の結果をもとに、患者さま一人ひとりに最適な治療計画を作成します。治療方法、期間、費用などについてわかりやすくご説明し、ご不明な点やご希望があればしっかりと伺います。すべてにご納得いただけましたら、治療をスタートします。
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Step 04
矯正治療の開始
矯正装置の装着から治療が始まります。当院では、一般的な表側矯正はもちろん、舌側矯正や目立ちにくい装置にも対応しています。インビザラインなどのマウスピース型矯正にも対応しており、その際は複数枚のアライナーを順番に装着していただきます。
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Step 05
保定期間
矯正によって整った歯並びは、何もしないと元の位置に戻ろうとする傾向があります。この「後戻り」を防ぐために、リテーナーという保定装置を一定期間使用していただきます。保定の期間は矯正治療と同程度となりますが、きれいな歯並びを維持するために欠かせない大切な段階です。
デジタルによる精度の高い診断と治療計画
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口腔内スキャナー（iTero）に
よる歯型のデジタル採取マウスピース矯正を始める前には、歯型を取る検査を行ないます。このときに使用するのが「iTero」という口腔内スキャナーです。小型のスキャナーをお口の中で動かすことで、歯の形や並びを高精度でスキャンし、デジタルデータとして記録します。
iTero Lumina
従来のように粘土のような印象材を使う必要がないため、型取りにかかる時間が短縮されるうえ、嘔吐反射の心配も軽減され、より快適に検査を受けていただけます。さらに、得られた正確なデータは治療計画の作成やシミュレーションにも活用されます。 -
クリンチェックによる
デジタル治療シミュレーションスキャナーで取得した上下の歯型データをもとに、「クリンチェック」という専用ソフトを使って治療計画を立てていきます。このソフトでは、患者さまの歯がどのように動いていくのか、最終的な歯並びがどうなるかを、画面上で3Dシミュレーションとして確認できます。
治療ゴールが明確になった段階で、その計画に沿ってマウスピース（アライナー）の製作を発注します。
小児矯正
子どもの矯正治療が大人と異なるのは、まだ成長期にあるという点です。歯が生え替わる時期にある子どもは歯並びと顎の不調和が改善できる段階にあり、早期に成長をコントロールできます。骨格は顔貌のイメージにも大きな影響を与えるため、早期治療によって骨格を整えてきれいな顔立ちにできる可能性があります。
子どもの矯正治療は1期と2期に分かれており、段階的に歯並びを整えていきます。
1期治療と2期治療について
乳歯が残っている混合歯列期に行なう治療で、顎のズレを補正して骨格を整えていきます。顎骨が拡大することで永久歯が正しい位置から生えてくるようになり、歯並びを悪くする習慣も改善できます。その後生えてきた永久歯を確認し、必要に応じて永久歯列期に2期治療をします。成人矯正と同様に歯を動かし、最終的に美しく噛み合わせが正しい歯並びに仕上げます。
プレオルソ
プレオルソは、子どもの歯並びや噛み合わせを改善するための取り外し可能なマウスピース型矯正装置です。
柔らかい素材で作られており、就寝時や決められた時間に装着することで、成長期に無理なく歯並びを整えることができます。
痛みが少なく、取り外しも簡単なため、お子さまの負担も少なく済みます。
リスク・副作用
矯正治療にともなう一般的なリスク・副作用
・矯正治療の一般的な治療費は60万～150万円、一般的な治療期間は2～3年、一般的な治療回数は24～36回となります。使用する装置、症状や治療の進行状況などにより変化しますので、参考程度にお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1～2週間で慣れることが多いです。
・治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生えそろっている場合は、一般的に1年半～3年を要します。小児矯正においては、混合歯列期（乳歯と永久歯が混在する時期）に行なう第1期治療で1～2年、永久歯がすべて生えそろったあとに行なう第2期治療で1～2年半を要することがあります。
・歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
・装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
・治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
・歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
・ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
・ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
・治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
・治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
・問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
・歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
・矯正装置を誤飲する可能性があります。
・装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物（被せ物など）の一部が破損することがあります。
・装置を外したあと、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
・装置を外したあと、現在の噛み合わせに合わせて補綴物（被せ物など）の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
・顎の成長発育により、歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
・治療後に、親知らずの影響で歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
・加齢や歯周病などにより、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。
・矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。
部分矯正にともなう一般的なリスク・副作用
・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・前歯6本だけを治す方法なので、噛み合わせは改善できません。噛み合わせの改善を希望される方は、全顎の矯正治療が必要となります。
・症状によっては、でこぼこの前歯がきれいに並ぶスペースを確保するため、歯と歯の間を削る必要があります。しかし、エナメル質（歯の表面）を0.3～0.8mmほど削る程度なので、歯への支障はほとんどありません。
・前歯だけの治療となり動きが限られているので、症状によっては希望どおりに仕上がらないことがあります。
舌側矯正装置を用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用
・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・装置に慣れるまで発音しづらいなどの症状が出ることがあります。
・矯正装置を装着している期間は、適切に歯磨きができていないと、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。歯磨き指導をしますので、毎日きちんと歯を磨き、口腔内を清潔に保つようご協力をお願いします。
・歯磨き、エラスティック（顎間ゴム）の使用、装置の取り扱い、通院などを適切に行なっていただけない場合、治療の期間や結果が予定どおりにならないことがあります。
・成長期の患者さまの治療では、顎骨の成長を予測し、現段階において適切な治療を行ないますが、まれに予期できない顎の成長や変化によって治療法や治療期間が大きく変わることがあります。また、顎の変形が著しい場合には、矯正治療に外科的処置を併用することがあります。
・歯を移動させることにより、まれに歯根の先端がすり減って短くなる「歯根吸収」を起こすことがあります。しかし、適切な矯正力で歯を移動させることでセメント質（歯根表面を覆っている組織）が修復されるため、歯根吸収のリスクを軽減できます。
・歯の周囲の組織は、治療前の状態に戻ろうと「後戻り」する性質があるため、治療後も数ヵ月から1年に1回ほどの頻度で通院いただいて歯の状態を管理し、後戻りを防ぐ必要があります。
マウスピース型矯正装置（インビザライン）を用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用
・マウスピース型矯正装置（インビザライン）を用いた治療は、機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・正しい装着方法で1日20時間以上使用しないと、目標とする治療結果を得られないことがあるため、きちんとした自己管理が必要になります。
・ご自身で取り外せるため、紛失することがあります。
・症状によっては、マウスピース型矯正装置で治療できないことがあります。
・お口の中の状態によっては、治療計画どおりの結果が得られないことがあります。
・装着したまま糖分の入った飲料をとると、虫歯を発症しやすくなります。
・治療によって、まれに歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
・食いしばりの癖が強い方の場合、奥歯が噛まなくなることがあります。
・治療途中で、ワイヤーを使う治療への変更が必要になることがあります。
・お口の状態によっては、マウスピース型矯正装置に加え、補助矯正装置が必要になることがあります。
・治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・薬機法（医薬品医療機器等法）においてまだ承認されていない医療機器です。日本では完成物薬機法対象外の装置であり、医薬品副作用被害救済措置の対象外となることがあります。
薬機法において承認されていない医療機器「インビザライン」について
当院でご提供している「マウスピース型矯正装置（インビザライン）」は、薬機法（医薬品医療機器等法）においてまだ承認されていない医療機器となりますが、当院ではその有効性を認め、導入しています。
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未承認医療機器に該当
薬機法上の承認を得ていません（独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2025年4月9日最終確認）。 -
入手経路等
アライン・テクノロジー社（日本法人：インビザライン・ジャパン合同会社）より入手しています。 -
国内の承認医療機器等の有無
国内では、マウスピース型矯正装置（インビザライン）と同様の性能を有した承認医療機器は存在しない可能性があります（独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2025年4月9日最終確認）。 -
諸外国における安全性等にかかわる情報
1998年にFDA（米国食品医薬品局）により医療機器として認証を受けていますが、情報が不足しているため、ここでは諸外国における安全性等にかかわる情報は明示できません。今後重大なリスク・副作用が報告される可能性があります。 -
医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の救済対象外
国内で承認を受けて製造販売されている医薬品・医療機器（生物由来等製品である場合に限る）・再生医療等製品による副作用やウイルス等による感染被害で、万が一健康被害があったとき、「医薬品副作用被害救済制度」「生物由来製品感染等被害救済制度」などの公的な救済制度が適用されますが、未承認医薬品・医療機器・再生医療等製品の使用は救済の対象にはなりません。また、承認を受けて製造販売されている医薬品・医療機器・再生医療等製品であっても、原則として決められた効能・効果、用法・用量および使用上の注意に従って使用されていない場合は、救済の対象にはなりません。
日本では、完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
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